おんたま!概略

  • 2009/11/07(土) 17:10:23

「ニコニコ動画外部プレイヤーに対応しました」ということなので、
ニコニコ動画配信のアニメを見た。→「おんたま!

以下感想。



ステレオタイプとしての
1990±5年間のオタクが死に、
2000±5年間のオタクが、
次世代に承認される話。


魔法を扱った物語として、魔法というものを、
魔法が現実のなにかを物理的に更新を加えるもの
なのではなく、現実を捉える視点を変える体験
によって、精神的な意味で世界を一変させるもの
として扱われているので、合格点…といったところ。




補足>
・1990±5年間のオタク像
 陽気で軟弱。優しいが非モテで貧乏め。軽率でドジ。


・2000±5年間のオタク像
 陰気で硬派。クールでイケメン金持ちめ。慎重で不器用。


後者のタイプ前者の作品群の中では必ず、
主人公の敵役として理不尽な待遇を受けていた
もの
だが、その非合理への違和感からか、
好意的な視線が向けられるようになっていった。

そんな敵役としてのタイプとは多少ズレるけれども、
いわゆるアキバ系の政府にも注目される消費行動は、
どちらかと言えば後者になるのであろう。そして、
1880±5年の子どもは、とても現実的とは言えない
ようなヒーローに憧れ自己陶酔していたものだが、
2000±5年の子どもも、客観的には自分らしからぬ
主人公に純粋に自己投影できていたのではなかろうか。


原作者は年齢的にも性格的にも前者にカテゴライズ
されるようなタイプであるようだけれども、
あえて後者を立てているのは、商売の都合からか、
大人としての責任、後塵へのエールゆえなのか、
単に時代の空気を取り入れているだけなのか…。


移行期を圧縮したからか、非合理な捻れもある。

きちんと対比的に描くならば、
前者を陽気で優しい社交的な存在として描くなら、
後者はコミュニケーション不全として描くべき
なのだろうけれども、
前者のステレオタイプに引きずられてか、
後者を女を気安くデートに誘えるような男として
描かれていたりする。

逆に、後者を不器用で人とどう接して良いか判らない
エヴァ後のオタクとして捉え、前者と対比するならば、
彼女に対する振る舞いがアンビバレントになっている。
また、優しさとはある程度の鈍感さを伴った「強さ」を
兼ね備えていなければ他人に対して示すことはできない
ものであるのに、前者を好きな相手の前で引込み思案に
描きすぎている。具体的にどんな優しさを示したこと
によって彼女を引きつけたのか、イメージが沸きにくい。

このあたりの形質の非対応をそれと気づきにくいように
配置することによって、視聴者の立ち位置…シンパシーの
在処を、前者から後者へと無意識の内にスライドさせる

ことに成功している。
作品総体として、そのように機能しうるものとなっている。

上記の矛盾のある程度は、ドラマツルギー上の
ミスリードのため配された描写でもあるのだろうが。

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