「刀の目利き」をしてないか?

  • 2006/08/23(水) 12:00:11

刀の目利きを育てるには、いい刀ばかりを見せるのが大切だ
…そう江戸時代にあって説かれていたらしい。そして、
明けても暮れてもいい刀ばかり見ていると「いい刀とは何か」が
 からだでわかってきて、悪い刀に出会うと目がイガイガしてくる

のだと説明している。

その「良さ」というのは、「スリコミ」であって、言うなれば、
伝統的な良さ…すでに権威化したものに共通する類似性を見出す
能力であって、客観的・物理的な良さを合理的に判断できる
能力をおそらく指さない。

まぁ、戦国の世を終えた太平の世の中では、機能性は無視され、
不動の権力者の系譜やいわれといった外形的意匠的なものに
価値観がスライドしてゆくので、その歴史性や骨董品を目利きする
には、最短距離の教育システムなのかもしれない。




ただそれは、
絶対音感を顕在化させてしまい相対音感を身に付け損なった音楽家が、
日常音(不協和音)に囲まれると、気持ち悪くてとても耐えられない苦痛を
感じる…と言われることとも通じているのではなかろうか。

「刀の目利き」を貫いて行けば、
例えば、正義や公益よりも、血統や因縁を優先する…そんな偏狭で
不寛容な態度へと閉じこめてしまう。

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