歯の描画

  • 2009/08/10(月) 17:02:05

三角に描かれた口の中を塗らずに済まされ
表現されるマンガ表現の「白い歯」。

さわやかで、好感度の高いものとして受け止められる。

しかし、同じ白い歯。同じ構図で描かれていたとしても、
歯の一本一本を識別できるように描かれた歯は、
不気味さや攻撃性を伴ったものとして受容される。


はたして、この差はなんであろう。



考えるに、それは受け手の側の感情。
感情によって左右される目(解像度)の細さ。
瞳孔の開き具合の差として、それらの違いを
異なるものとして識別しているのであろう。

好きなものはより多くみようとする心理が
過剰に発動されると、露光の絞りが甘すぎて、
真っ白な写真になってしまうように、
そこで見る歯は繋がった一つのものとして
光って見える。


相手を不愉快に嫌悪して見るとき、その心理から、
瞳孔を絞り見ることになる。故に歯と歯の隙間の
陰影が知覚されてしまう。


そもそも不愉快な者など見る必要なんて無いの
だから、視覚的に見える状態であっても、
脳内処理としては見ていない。排除処理されるもの
ではある。しかし、そのような不愉快な者を、
そんなモノまで識別できるほど見なければならない
状況として、その不愉快さがその絵を嫌悪の対象
として認知させるのであろう。


ちなみに、
好きな相手が曇った風呂鏡に映ったように
表現されてきたのも、この生理的反応を
心理的効果として寓意的に処理したものであって、
単なるマンガ表現の約束事だけで説明すべきモノ
でもない。